台風一過と、萱葺き屋根の家の遠い記憶

台風14号が九州北部を通過！

東シナ海付近をゆっくり移動したり停滞したりしていた、台風14号が九州北部を通過しました。
台風情報によれば、
台風14号は、17日（金）午後10時現在、防府市南東約40キロにあり時速30キロで東に進んでいます。中心気圧は992ヘクトパスカル、中心付近の風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートルとなっています。この後、18日（土）は西日本から東日本へ東進し、18日夜には温帯低気圧に変わる見込みです。
との台風情報でした。

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台風情報　台風14号、9月17日（金）午後10時現在

私の住む福岡市沿岸部では、昼間は大雨が降り、強風が吹いていましたが被害が出るほどではありませんでした。庭のケヤキの葉っぱが飛ばされてお気の毒な状態でしたが。
おかげ様で、992ヘクトパスカルと勢力も落ちているようです。ですが、油断大敵！
台風の進路にあたる地域は暴風や大雨に、また台風の進路にあたる海域では大しけに厳重な注意が必要です。と、台風情報にありました。
どうぞ、これから台風を迎えられる皆様方、くれぐれもご注意下さいませ。

台風についての思い出！

茅葺屋根の家

私の実家は、明治の初めに建てられたという古い茅葺屋根の家でした。跡取り娘の私が嫁ぎましたので、ひとり暮らしをしていた祖母が80歳を迎えるのを機に、私共の近所へ住まいを移してもらいました。徒歩で5分も掛からない一軒家を借りることができたのです。この件について書くと長くなりますが、住み慣れた実家を離れたくない祖母の説得に2年掛かりました。そして、誰も住まない家をそのままにしておくわけにはいきませんので、祖父母との思い出が一杯詰まっている実家を泣きながら手放したのです。
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実家の写真はないのですが母屋はこんな感じ（無料画像）

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台風一過の遠い思い出

もしかすると私だけではないかと思うのですが、「たいふういっか」をすっかり「台風一家」と思い込んでいました。
小学生のころ（多分５年生）、作文で「台風一家は私のところのような家族です」みたいなことを書いて、先生から「台風一過」の説明をされた記憶があります。

茅葺屋根の葺き替えは、その頃も萱がなかなか集まらないからと、屋根葺き屋さんに２年がかりで萱を集めてもらっての、茅葺屋根の葺き替でした。

一度葺き替えをしておくと、50年は保つと言われていたのを覚えています。
ですが、葺き替え工事を待っている間に数回の台風がやってきました。

普段の大雨ではしない雨漏りがあちらこちらで、ポトン、ポトン♬、ポツン、ポツン♫と音色（？）を替えて雨粒が落ちてくるのです。その度に金盥やバケツなどが大活躍をします。祖母は雨漏りに慣れているようすで、今度の台風の風向きだと、離れの廊下と納戸に雨漏りが～と心得ていました。
停電すると魔法のランプのような、古いランプを納戸から出して灯します。橙色の炎が時々揺れて消えそうになっては、また勢いよく燃えていくのを眺めるのも好きでした。今では想像もできない世界ですが～。

また、祖父の仕事は大切にしている植木鉢を風に当たらない場所に移動させたり、雨戸に閂を掛けたりと忙しそうでしたが、祖父も祖母もぎ何だかとても楽し気にみえました。

余談ですが、
閂（かんぬき）とは、
左右の扉もしくは扉と枠の双方に跨るように通すことで、建具を開かないようにするための棒状の金物や木材などの部材。関木（かんぎ）貫木（かんのき）関の木ともいう。

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私も子供ながら何となくソワソワ落ち着かなくて、庭に出て風を確かめたり、祖父の雑貨屋に行ってみたりしていました。
今でも台風が近付くというニュースを見ると、幼い頃の、ソワソワ、ワクワク感を同様に覚えます。
その後、萱葺き屋根は屋根屋さんと近所のおじさん達のお手伝いによって立派に葺き替えられました。

今では、実家付近は田んぼもなくなり、市街地のベッドタウンとして開発され、大きなスーパーもできて大変貌を遂げています。10年ほど前に実家付近を訪れましたが、目印になっていた背高ノッポの松の木もなくなり、お洒落な家が数軒立ち並んでいました。祖父の雑貨屋があった場所の角にあった、せいしょうこうさま（清正公様）の石塔だけは残っていて、お花のお供えがありました。
なぜ、実家の土地にせいしょうこうさまの石塔があったのか不明のままです。

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